“色覚異常といわれたら”:お子さんに教えてあげたいこと

色を間違えた経験を積んでいくと、色覚異常の子もあまり色の間違いをしなくなります。ただし、大きな対象物をゆっくりと時間をかけて見ることができるときとか、明るい環境の下で色以外の情報もたくさんあるといった、良い条件がそろっている場合でのことです。

雨が降っていたり、夕暮れ時、あるいは信号が点滅しているなどの悪条件が重なると、赤信号と黄信号を間違えたり、橙黄色の街灯と赤信号との見分けがつかなくなることもあります。

日常生活上では、違った色の靴下を左右にはいてしまわないように、くすんだ色の靴下には目印をつけておくことや、カレンダーの赤字で書かれた祝祭日にはマークをつけておくなどの工夫も大切です。服を選ぶときには一緒に見てあげましょう。また、焼き肉を食べるときにはその焼け具合が分かりにくいことなど、折に触れて教えてあげましょう。

1 型色覚では赤が薄暗く見えますので、バイクや車を運転するようになってからも、条件が悪い場合には前の車のテールランプに気づきにくいことがあります。また、ランプが目立たなくなる晴天下での運転では、前の車のブレーキランプの点灯に対する反応が遅れることもあります。この点は安全の為に一番大切なことですので、しっかり話しておきましょう。

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進学・職業選択上のアドバイス

色覚異常がハンデイになりうる進学先

船舶運転免許が必要となる水産高校や大学、工業高校の機械化、大学理学部の化学科など、特に色の識別が大切な授業や実習のある学校が考えられます。

色覚による制限が設けられている主な資格

*色覚による制限が設けられている主な資格に関しては、必ず制限の現状を本人に確認するようアドバイスしたほうがよいと思います。

(※日本学校保健会HPから学校における色覚に関する資料引用、改変 記載の情報は、平成28年3月現在のものです。)

航空機乗組員:(航空法施行規則)航空業務に支障を来すおそれのある色覚の異常がないこと。

航空大学校:航空業務に支障を来すおそれのある色覚の異常がないこと。

航空管制官:(航空交通管制職員試験規則)色覚が正常であること

航空保安大学校学生:色覚が正常であること

海技士(航海):石原色覚検査表による検査で正常又はパネルD-15をパス

海技士(機関・通信・電子通信):上記又は特定船員色識別適正確認表を識別できること

小型船舶操縦士:夜間において船舶の灯火の色が識別できること。
※夜間の識別が不可でも、昼間に航路標識の彩色を識別できれば、昼間の時間帯に限定された免許を受有することは可能

動力車操縦者(鉄道・軌道及び無軌条電車の運転士):色覚が正常であること

自衛官:強度色覚異常は制限(パネルD-15が2分以内に正しく配列できること)があるようですので、正確には自衛隊にお尋ねください。

防衛(医科)大学校学生:募集要項に「色盲又は強度の色弱でないもの」と強度色覚異常は制限があるようですので、正確には防衛大学校にお尋ねください。

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色覚異常の程度による業務への支障の目安

*これはあくまでも目安であって本人の経験、性格、知識、熱意等様々な要素によって変わるものであり一概に「異常の程度がこの程度の場合はこれができる、もしくはできない」と言うべきでは無いと考えられます。
(中村かおる「色覚異常者の生活指導」日本の眼科 83:5号588−592から引用)

異常3色覚(色弱)でも困難を生じやすい業務

鉄道運転士、映像機器の色調整、印刷物のインク調整や色校正、染色業、塗装業、滴定実験

2色覚には難しいと思われる業務

航海士、航空機パイロット、航空・鉄道関係の整備士、警察官、カメラマン、商業デザイナー、救急救命士、看護師、歯科技工士、獣医師、美容師、服飾販売員、サーバー監視業務、懐石料理の板前、食品の鮮度を選定する業務

2色覚でも少ない努力で遂行可能な業務

医師、歯科医師、薬剤師、教諭、調理師、理髪師、芸術家、建築家、電気工事士、端末作業を伴う一般事務

2色覚でもまったく問題ない業務

モノクロ文書による一般事務、その他色識別を必要としない業務(色以外の情報がすべて付加されている業務を含む)

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