平成18年は弘前市において目の健康講座が開催されました。当日は天候にも恵まれ215人と多くの方々が訪れました。

  • 日時:平成18年5月14日(日曜日)
  • 場所:弘前文化センター

1. 目の健康相談と器械展示、及びビデオ放映

講演会の前後の時間を利用しまして健康相談、器械展示、ATVテレビ診察室のビデオ放映を行いました。

健康相談開始は午後1時でしたが、正午頃から相談に訪れる方がいらっしゃり大変盛況で、結局相談終了の午後4時までに約70〜80人の方が訪れました。これを4人の眼科医で対応しました。

器械展示では細隙燈顕微鏡や眼底カメラを用意し、眼科の診察を体験して頂きました。

器械展示の様子ビデオ放映の様子

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2. 講演会

1. 白内障と緑内障について - 札幌医科大学眼科学講座教授 大黒浩先生

大黒浩教授まず白内障について、白内障になるとどのような症状が出るのか、またその原因、治療特に手術についてどのようにして手術を行うのかご説明された。また手術の安全性とかなり稀ではあるが重篤な合併症も起こることがあると言うことをお話しされた。

次に緑内障についてご講演された。緑内障は視神経が障害される病気だと言うこと、眼圧はどのくらいが正常範囲なのか、また正常なのに緑内障に罹患する人 もいるということ、病型には閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障があり、それぞれの特徴について述べられた。さらに初期には自覚症状が出にくいので積極的に検 診を受けて欲しい、早期発見早期治療が大事だという事を強調された。

緑内障になりやすい人(危険因子)として

  1. 眼圧が高い
  2. 身内に緑内障の人がいる
  3. 高齢の方
  4. 近視が強い
  5. 糖尿病・高血圧・偏頭痛のある方

があげられ、危険因子を持っている方は特に1年に1回の検診をお勧めされた。

治療に関しては点眼の種類が豊富になり、今まで手術が必要だった患者さんも新しい目薬の開発で手術せずに点眼で治療できるようになったというような朗報もお話しされた。

最後に最近の話題として、カシスにはアントシアニンという血管に作用する大事な成分が含まれているており、実験的な内服で神経の中の血液の流れが良くなることがわかったので緑内障の予防になるサプリメントになりうることをお話しされた。

2. 加齢黄斑変性について - 弘前大学医学部眼科学講座教授 中澤満先生

中澤満加齢黄斑変性症は最近増えて、中途失明の第4位まで上がってきていること、まだ一般の人にはなじみがうすく「加齢黄斑変性」と患者さんに説明しても  「えっ」と聞き返されれことが多いこと、もともとアメリカ欧米で多かった病気であるが、最近アジアでも増えてきたこと、人種の差というより生活習慣の変化、洋風化で多くなってきていることを説明された。
ここで危険因子を列挙。
自己チェック項目(危険因子)

  1. 黄色野菜をあまり食べない
  2. ピーナッツやアーモンドが嫌い
  3. タバコを吸っている
  4. 低血圧や高血圧がある
  5. ストレスを溜めやすい
  6. 親族に加齢黄斑変性症になった人がいる
  7. パソコンをよく使う
  8. 太陽の光を浴びている時間が長い

危険因子が1個か2個は青信号、7個か8個は赤信号、3つから4つは黄色信号とのこと。普段から気をつけて頂ければ予防することが可能かもしれないとご説明された。

加齢黄斑変性は網膜の中心である黄斑が障害される病気。黄斑にはキサントフィルが多く、黄斑部分の老化を守る働きがある。キサントフィルは緑色の野菜に 含まれているルテイン、黄色のにんじんとかそういう野菜に含まれているカロチンに多く含まれている。これらの野菜を摂取することは予防になる可能性がある とお話しされた。

またなぜ加齢黄斑変性症になるのかというお話は、物を見ていると代謝の活性が強く、長い年月働いていると老廃物がたまりやすくなる。その都度排せつして なくなるのだが、長い年月50年60年たつと老廃物はたまりやすく、老廃物がたまっても何もしなければ問題ないのだが、たまって軽い炎症を起こし、その結 果新生血管という異常な血管が起きてくる。この血管が悪さをして出血をきたしたり、腫れたりして視細胞が傷む。そして視力が障害される、と説明された。

治療は大きく分けて4つ。レーザと手術に分けられますが「強いレーザーで新生血管をつぶす」「光増感薬を用いて弱いレーザーで新生血管を焼く」「新生血 管を取り出す」「網膜の中心窩を新生血管のないところに移動させる」があり特にPDTが新しい治療として最近行われるようになってきたと説明された。

最後にチエック項目をもう一度説明されて生活を心がけるのが良いと話して講演を締めくくられました。

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